ブログマスター兼、クラブフィッター&パターフィッター、
TPI有資格者のたけちゃんです。
今日はかなり真面目なゴルフのお話です。ゴルファーじゃない方、
さらにはゴルファーでも理論的な数値はちょっと・・という読者
の皆様なお休みですよ

弊社ではGC2という弾道測定器にHMTをプラスしたことで
より詳細なクラブフィッティングを可能にしました。このHMT
の内容については以前のブログで少し紹介したことがありますが
(←詳しくは『新・たけちゃんブログ660♪』参照)あまりに数値が
ややこしくて当時は全てを理解しきれていなかったのが本音です

あれから多数のお客様のデータを解析しつつ、たけちゃん自身も
いろいろ勉強する中で、「新飛球理論」と言われる『Dプレーン』
というモノをを理解することがHMTを使いこなす、もっと言えば
お客様にとってベストなクラブを見つける、あるいは最適なスイング
軌道をアドバイスできる最も良い方法だという事に気づきました

どんなに良い機械を持っていてもそれを使いこなす、あるいはお客様に
説明できなければ意味がありません

お客様に押し付けるというのも最適な方法ではないと思います。TPIの
考え方にも近いですが、お客様のスイングは十人十色であり、それを一つ
にまとめることなど出来ません

HMT導入から約3か月・・お客様データも大分溜まってきました。元々
『Dプレーン』という言葉を知らなかったわけではありませんが、あえて
このタイミングでそれを勉強することで、より理解が深まると思い、今回
ブログネタにさせていただきました

それでは長々とした前置きはここまでにしてとりあえず以下の写真を
ご覧ください。

こちらはあるお客様のデータです。あえて分かりやすいものをチョイス
させていただきました。いくつかデータがある中で今回最も注目して
欲しいのが左下の「フェース角度 TO PATH」というモノです。
(写真の数値では6.1°となっているモノです。)
実は以前からどうしてもこの数値の意味が理解できていませんでした

というのも、その一つ上の「フェース角度」との違いがイマイチはっきり
しなかったからです

しかし、これは意外と簡単な計算式で導き出されることが判明しました

そもそもこの「フェース角度 TO PATH」が何を示すかという点
からお話ししましょう!この数値は『インパクト時のクラブの軌道に
対するフェースの開閉度合い』であります・・・・余計に分からなく
なりました?笑

ではここで少し嚙み砕いてお話しましょう。これまでのフィッティング
データからこの数値がゼロに近い方が曲がりにくい事が判明しております。
ただし、語弊があってはいけませんので先に言っておきますが、決して
飛距離が出るというわけではありません

という前提で以下の文章を読んでいただければ幸いです

話を戻しましょう!実はこの数値、「フェースアングル」−「クラブパス」
で簡単に導き出すことが出来るのです

とか言うややこしい言葉が出てきてるぞ!と思ったそこのあなた、もう・・
せっかちなんだから(笑)
「クラブパス」は写真で言えば右下の「PATH IN TO OUT」
の事です。ただし英語の通り、このデータではいわゆる『インサイドアウト』
軌道になっていますが、『アウトサイドイン』軌道の場合は、もちろん
「PATH OUT TO IN」になります

計算式において、「フェースアングル」はオープンだと「+」で表され、
クローズだと「−」で表されます。さらに言うと、『インサイドアウト』
軌道は「+」、『アウトサイドイン』軌道は「−」で表示されます。つまり
写真のデータから「フェース角度 TO PATH」を計算すると
7.8°−1.8°=6.0°オープン(写真では6.1°となって
おります。多少の誤差?は出るようです。笑)
ではもう一つの例をご覧ください。

11.6°−(−3.2°)=14.8°オープンとなります。この
入り方はカット軌道の上に開いて入っているので大幅な右方向への
ミスと言えます


−0.2°−2.5°=−2.7°です。この値が『−』を示すという
ことはクローズに入っているということになります!当然ですが球は
左に巻くような球になり、ハードヒッターになればこれだけクローズに
入るとOBになる可能性も高くなると言えます

よくスライスする人に「今のはカットに入ったね!」と助言する方が
いらっしゃいます。実はHMTのデータを集めると本当に軌道がカット
(アウトサイドイン)でスライスしている人は半数もいません

この「フェース角度 TO PATH」がかなりオープンでスライスに
なっているという方が正しい見解と言えます!
ただし、これまでのたけちゃんのデータから最も飛距離が出る数値という
のが「フェース角度 TO PATH」が1°〜3°オープンであるのも
事実です

入って「フェース角度 TO PATH」がこの範囲内に収まる人は大抵
綺麗なドローボールを打ちます。前述したようにほぼストレートボールで
球を曲げたくないという人はゼロに近い方が良いですが、飛ばしたいという
人は1°〜3°オープンが理想数値であります

しかしながらクローズは厄介です。「フェース角度 TO PATH」が
クローズになるのはたとえ1°でも左への危険な球になります

あまり極端なクローズになった人を見たことがありませんが、こちらの
数字は3°を上回るとほぼOBラインまで行くと思って下さい

長々と書いてしまいましたが、これらの数字に関してはまだまだ勉強中です。
冒頭でも書きましたが、HMTを導入してまだ3か月・・大分、分かってきた
とは言え、まだまだ母体が少なすぎます

いつも言っていますが、フィッティングに終着点はありません!もっともっと
お客様のデータを集めてさらに信憑性の高いフィッティングを出来るように
精進しますので、これからもよろしくお願い致します

ガラにもなく真面目なブログを書いてしまいました。次回からはまた
いつものクソブログに戻りますので、ゴルファーじゃない読者の皆様も
読んでいただければ幸いです

今日はここまで。
またね

